自分の土地なのに使えない!? セットバックについて その3
おはようございます。アイルの藤です。
前回はセットバックの詳細についてお話しました。
本日は、価格に対する影響について、お話します。
不動産の表示に関する公正競争規約によると、
『広告にその旨を表示し、セットバックを要する面積がおおむね10%以上である場合は、合わせてその面積を明示しなければならない』とされています。
つまり、土地の購入希望者にとって、マイナス面での重要情報のひとつだと言えます。
また、使える敷地面積が少ないということだけでなく、その物件がある周辺環境も、物件価格に大きく影響することも忘れてはいけません。
セットバックをする必要がある道路は、古い街並みに多く見受けられます。
物件周辺には、建築基準法が適用される前に建った家や、現状が更地などでセットバックされていない場所もあるはずです。
そうなると、自動車では入りにくい、入れても駐車しにくいなど、普段の生活面でマイナス部分もあります。
そういった要因から、周辺相場からは安く売りに出されているケースも見受けられます。
ただ、それをプラス面に捉えることもできます。
つまり、価格が周辺相場よりも安い、車では入りにくいけど、駅に近くて便利、静かな住環境であると考えられるからです。
要は、ご自分の予算、希望条件と、物件のメリット、デメリットを十分理解したうえで比較して決めることが大切です。
なお、特定行政庁により道路の最低幅員が6mと定められた区域では、
セットバックが道路の中心線から3mのラインに設定されます。
このように地域によってさまざまですので、ひとつひとつ不動産についてアドバイスしていきたいと思います。